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渇いた心に潤いを・・・ ~第二話~ 気がついた時にはもう空は赤く染まっていた。 そのまま玄関でずっと寝ているわけにもいかず、痛む体を引き摺りリビングまで向う。 リビングにつながる扉を開く。 救急箱を取ろうと棚を開こうとした時、電話機の留守電を知らせるランプが点灯していた。 救急箱を取り、いったんテーブルにおいて電話に歩み寄る。 ボタンを押すとメッセージが再生された。 『今度はフランスに行きます。帰ってくるのはいつになるかわからないから』 『今月は帰れそうにない。お金はいつものように振り込んでおく』 ピーッと音がリビングに虚しく響いた。 「…また、か」 両親と最後に会ってからどれぐらい経ったのだろう。 もう、半年以上会っていない気がする。 柔らかいソファに座り、傷の手当てをする為に服を脱ぐ。 その時に初めて気がついた。 「左足、切られてたのか…」 ズボンに血が染み込み、すでに赤黒い色に変わっていた。 「ボロボロ、だな……マジで格好悪ぃ」 膝を曲げて抱える。 もう、何もかもどうでも良い。 ただ触れ合う素肌が冷たくて、気持ちが良かった。 「跡部っ!!お前はまともに制服も着れんのか!?」 気まぐれで学校に来ればいつもこう。 ウザイ教師がウザイ説教をする。 周りの生徒はこそこそこっちを見ながら小声で話している。 「うるせぇよ。何をどう着ようと俺様の勝手だろ」 制服はセーラー。 上着は無駄に長くてスカートが僅かしか見えない。 そのスカートも膝上20cm程度。 喧嘩をしてスカートの端がボロボロになる度切って直していたので何時の間にかこんなに短くなってしまっていた。 スカーフもきちんと縛らず、そのまま掛けてあるだけ。 「お前の態度は他人に迷惑をかけて…真面目に学校に来て勉学に励んでいる生徒にも迷惑がかかっているんだ ぞ!!」 「だから何だよ。俺に関係ねぇよ」 「来いッ!ここだと迷惑だ!!」 教師は跡部の腕を思いきり掴み引き摺る。 「ッ、痛ぇよ!!離せ…ッ!!」 「良いから来い!」 なおも引っ張り、生徒指導室へ連れて行こうとする教師の手をあいていたもう片方の手で叩く。 その痛みに気を緩めた隙に跡部は教師から逃げ出した。 「こら、跡部!!」 背中から教師の怒鳴り声を浴びせられる。 もちろんそれに止まる事も無く、跡部の背中は教師から見えなくなった。 ウルサイウルサイウルサイウルサイ…!! 誰も、何も俺に関わるな。 イライラする。 何でお前等に文句を言われないといけない? どうせ、みんな俺のことを見捨てていくんだ。 だったら…。 初めから、誰もいらない。 〜続〜 -------------------------------------------------------------------- *あとがき* …全然フルバじゃないです(笑) なんだろう…どこをフルバにしたかったんだ、自分。 そしてまだ忍足が出てこない。 次回こそ絶対に出します…ッ!!; 戻 |