CROSS... ~2~




















最近跡部の様子がおかしい…。



そう始めに言ったのはジローだった。

確かに最近元気が無い、とは思っていた。

部活でもいつもの張りが無い。

授業中でもどこかぼーっとしていた。



何か、あった…?



そのことは幼馴染である俺にとって容易に推測できた。

けれども跡部は俺達に頼ろうとはしないし、泣きついてくる事も無い。

こっちから聞きに行けば「人のことより自分の事を心配しやがれ」なーんて憎まれ口を叩かれるのは長年の付き合い
で分かっている。



けれども…。






























「なぁ、跡部…体調悪ぃのかよ?」

昼休み。

いつものようにジローと樺地、跡部屋上で昼食を食べていた時に俺は何気なく聞いてみた。

どうせいつものように憎まれ口が返ってくるだろう…そう思っていた。

「…別に」

が、返ってきた言葉は予想に反して弱弱しい返事だった。

その声色は明らかにいつもの跡部と違っていた。

「本当に大丈夫かよ?」

再び問い返すが「あぁ」「何ともない」の繰り返しでいくら問い詰めようが終いには何も言わなくなってしまった。

ジローや樺地が話しかけても反応もしない。

そして弁当の3分の1も食べないうちに弁当箱を片付け始めた。

「跡部、もう食べないの?」

ジローは箸を置いて跡部を見上げた。

樺地も心配そうな目で跡部を見ている。
「…あぁ、食欲がねぇんだよ」

弁当を袋に入れて立ち上がろうとする跡部。

「跡部!」

思わず俺はその袖を引っ張った。

跡部はまだ何かあるのか、とでも言いたげな表情で見下ろして来た。

「…なぁ、何かあったらちゃんと俺達に言え。わかったか?」

腕を掴み、目を見つめる。

その時に気がついた。




…コイツ、こんなに細かったか?




跡部の腕は驚くほど細かった。

いつの間に、跡部はこんなにも細く頼りなくなってしまっていたのだろうか?

腕の細さに驚いて気が緩み力が弱まった隙に跡部は手を振り払った。

「大丈夫、だから…」

力なく微笑み跡部はそのまま屋上を後にした。

残された俺等はただその小さな背中を見送る事しか出来なかった。


















そう、その時にもっと強く聞き出せば良かったのかもしれない。


もしかしたら防げたかもしれない…。



誰も、これ以上、悲しまず…。












クヤンデモクヤンデモモウモドレナイ、カコ……。






















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●あとがき●

宍戸さん視点。
宍戸さんは何故か書きやすいんでv
でも…前回のとくっ付ければ良かったなぁ?;
短すぎるよ…。
ほら…いまテスト期間で忙しいんです!(嘘だ)
スミマセン…次回辺りから一気に展開を進めていきたいです。