全国大会まであと一週間と迫った。

この日、氷帝学園の推薦枠での全国大会出場が決まった。

正レギュラーとマネージャーである跡部は忍足が一人暮しをしているマンションにてお祝いをすることになったのだが
…。











「ちょーたろー!!もっと酒持ってこーーい!!」

「ぎゃはは!!ジローはもう寝てんのかよ!!」

「宍戸さ〜ん…もうこのぐらいで;;」

「スー…、スー…」

「……」

「お、樺地!!良い飲みっぷりじゃねーか!」

「…ウス」



「お前等…エエ加減にせぇよ?;」



部屋中に散乱する酒の瓶や缶、おつまみの袋。

ソファーやフローリングの上で暴れまわるチームメイト。

忍足は頭を抱えた。

忍足は酒には強い方で、何本…いや、何瓶飲んでも酔わないような体質。

それゆえ、昔から父の酒飲みの相手などをしていたので酒は飲みなれていたが…。

お坊ちゃま校の氷帝で幼稚舎、初等部から育ってきている彼等が酒を飲みなれているわけもなく…。

宍戸と向日は暴れまわり、ジローは眠り、日吉と樺地は飲み続け(多分酒に強いのだろう)、鳳は宍戸や向日をなだ
めるのに必死であった。



そして跡部は……。

「…っ、ん〜……」

コップ一杯も飲む前にさっさとダウン。

忍足の肩を枕にすやすやと眠ってる。

時々愛らしいピンク色の唇から洩れる吐息が忍足の理性の鎖に食らいつく。

他のメンバーもいる為、かろうじて切れずにいる…と言ったところだろう。

…この状態で襲ったとなれば後日の報復が怖いと言う事もあるのだが。



















「じゃ〜、俺等はそろそろ帰るぜ」

「騒ぎまくって悪かったな、忍足!」

「おやすみ〜」

それから数十分後、メンバーは酔ってフラフラする体を叱咤しながらそれぞれの岐路へついた。

樺地は跡部を担いで帰ろうとしたのだが、抱き上げようとすると「ゃだ、…ぁ」と言いながら忍足にしがみつく。

幸せそうに眠る跡部を忠実な僕は主人の睡眠を邪魔できるわけもなく忍足に「お願いします」と一言だけ告げ、変わ
りに寝ているジローを担いで帰っていった。






現在、この空間には忍足と跡部しかいない。

「な〜、景ちゃん…そろそろ起きてくれへん?」

「ん〜〜……」

忍足は何とか跡部を動かそうと肩を揺らす。

しかし跡部は一向に起きる気配がない。

気持ち良さそうに眠る跡部を起こすのは気が引けたが、このままここで眠られてしまうと跡部に風邪を引かせてしまう
かもしれない。

仕方なく忍足は聞えてはいないだろうが、跡部に話しかける。

「暴れんといてや、景ちゃん」

そう言って忍足は跡部の膝の裏と肩に腕をまわす。

そしてそのままひょい、と抱き上げた。

「う、…ん」

多少身じろぎはしたものの、起きる気配のない跡部に忍足は安堵した。

あまり揺らさないように、とゆっくりと跡部を寝室まで運ぶ。

薄暗い寝室への扉を開け、リビングから差しこむ光を頼りにベッドまでいく。


ゆっくり、起こさないように優しく寝かせる。




愛らしい、甘い髪が白いシーツに散る。

いつもよりも酔っている為薔薇色に染まっている肌。

呼吸をする度に上下する柔らかそうな胸。

チェリーピンクの唇が薄く開いて…。






「…何もするなって方が無理やなぁ;」


それでも忍足は我慢する。

寝込みを襲うなんてそんな真似はしない。

ハジメテが無理矢理だなんてあんまりだろう。




その場を去り、自分はソファで寝るか。と忍足は立ちあがる。

けれども足を進める事は出来なかった。



「…ゆ、し……いっしょ、いて…」



袖を引っ張りながら、寝言を言う跡部。

むにゃむにゃと唇が動く。

「俺の理性、そんなに試したいんか?」

苦笑いし、仕方なく跡部の隣に寝転がる。

ダブルサイズのベッドは二人で寝るには十分のスペースで…。



「おやすみ、俺のお姫さん……」



ちゅっ、とそのぷるんとした唇にキスを落とす。


それでも跡部は起きることなく、どこか幸せそうな笑みを浮かべ寝つづける。


















願わくば、夢でも一緒に…


二人、愛し愛されていますよう。




お月様に願いを込め、瞳を閉じた。







〜END〜




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●あとがき●

さすがに女体エロに持ちこむ勇気はありませんでした;
いつか、元気と勇気とリクエストがあればこれの裏話書きたいなー…なんて(笑)
にしても女体初の忍跡…なのにこれ、本当に女の子べさまでしょうか?
男の子でも良かった気が;




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