膝枕
どこまでも広がる青い空。(跡部の瞳みたい)
ふわふわの真っ白な雲。(跡部みたいに抱き心地が良さそう)
そして…
「ふあ〜、気持ちE−v」
「そりゃ良かったな…」
今俺が頭を乗っけているところは…柔らかい柔らかい、跡部の腿の上★
小さい頃に俺が「ねむいーっ」って言うと必ず跡部が「ぼくのおひざ、つかう?」って言ってくれたんだ。
跡部もいつもお母さんにやってもらってるから、って。
「おかあさまにおひざをまくらにしてもらうとね、きもちいいの。でね、きもちよくねむれるの。それから…だいすきなひと
にやってあげるとすきなひともじぶんもきもちよくなるんだって!!」
そう、いつもしてもらっている膝枕の気持ち良さを思い出すように笑顔で俺に語ってくれた。
跡部のその嬉しそうな…キラキラした幸せそうな笑顔を見ていたら、眠かった筈なのに…何時の間にか眠気は覚め
て一緒に話をしてた。
それでも、俺がその腿から頭をどかすことはなかった。
あれから、数年経ったんだよね。
「俺ね、最近悲Cー」
「何でだよ」
だって…。
跡部はもう、俺ばっかり構ってくれなくなった。
何故なら…。
「最近、忍足ばっかりと一緒にいるでしょ?」
「……。」
ありゃ、喋らなくなっちゃった。
まぁ、跡部は忍足と付き合ってる事みんなにバレてないつもりだもんね。
みんなとっくに気付いてるんだけど…。
「跡部ーっ、忍足に膝枕したことある?」
「…ッ、あるわけねぇだろ!!///」
顔、真っ赤にしちゃって可愛E−っv
でも、そうさせてるのは忍足だって思うとちょっとムカツク。
「してあげないの?」
「何でアイツにする必要があるんだよ」
「跡部、言ってたじゃん。大好きな人に膝枕してあげるとその人も自分も気持ち良いんだって」
そう言って昔、跡部は俺に膝枕をしてくれたんだ。
忘れるわけ無いよ。
「だからって何で俺が忍足にしてやらないといけねぇんだよ」
悪魔で知らない振りをするつもり?
もう、下手なお芝居はやめよう?
「だって、跡部は忍足のこと…大好きでしょ」
「なっ///」
いつもあんなに「好き好き好き好き」ってオーラ出しまくってるのに…。
気付かない人なんか居ないよ。
だから…。
「だからさ、俺じゃなくて…忍足に膝枕してあげなよ」
にっこり笑う。
本当はずっとこのまま可愛い跡部の腿を一人占めしておきたい。
でもね、最近忍足怖いんだよねー。
俺が跡部にくっついてるとすっごい顔で睨むの。
あれ、夢に出そうで嫌なんだよー。
「…恥ずかしいだろ///」
頬をほんのり赤らめて、泣きそうな表情。
不安で不安でたまらない、そんな感じ。
それ、その表情…反則っしょ。
あーもう本当に愛されてるね、忍足は。
「忍足ね、俺の事睨むの。本当だよ?」
何でだと思う?
跡部に問い掛けてみる。
「特に、俺が跡部に膝枕してもらってるとき!」
「…。」
「羨ましそうに、睨んでくるよ」
あのクールな忍足が、嫉妬の鬼のようにしてるんだよ?
ちょっと笑っちゃうv
「忍足も跡部に膝枕して欲しいんだよ、きっと」
本当は、嫌だけど…。
「ね、きっと忍足も喜ぶよ」
ずっとずっと俺だけの可愛い幼馴染で居て欲しかったけど…。
仕方ないよね。
その可愛い幼馴染をもっともっと可愛らしくしてくれた人の為。
「そう、だな//」
ほら、そのキラキラした幸せそうな笑顔。
昔よりも可愛くなってるよ。
やっぱり忍足の影響だよね。
跡部は忍足の事になると、普段の何倍も可愛くなるんだよ。知ってた?
恋をすると可愛くなるって女の子だけじゃなかったんだね。
「本当に忍足の事、好きなんだね」
「…まぁな///」
ちょっと視線を動かしたら…あぁ、やっぱり。
遠くでこっちをみて…俺を睨んでいる忍足。
俺と楽しそうに笑って、俺が膝枕してもらってるのが気にいらないみたい。
跡部はまったく気付いてない。
…鈍いなぁ。
でも、今日だけは許してね?
今日で跡部に膝枕をしてもらうのやめるから。
跡部が本当に膝枕をしたい人…大好きな人が出来たから。
残念だけど、俺はもうこの柔らかくて気持ち良い腿とはさようなら。
忍足に、可愛い可愛い跡部の全部をお譲りいたしまぁーす★
青い空、白い雲。
太陽の光りでキラキラ輝く木の葉。
涼しい木の影。
その下で、幸せそうにしてる。
「すごい気持ちえぇな、景ちゃんの腿v」
「…部活が始まるまでだからな///」
真っ赤な顔して、愛する人に膝枕をしてあげている。
可愛い可愛い、君。
〜END〜
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あとがき
乙部…です、多分。
あー、予想以上に乙部にならなかったかも;
てか乙部のお題なはずなのに跡部よりも他のキャラの方が乙女チックになっていく気がするのは何故でしょう?;

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