|
Keuschheit 思春期なんだから…… 気になるのは当たり前だろ? 「なぁ、宍戸」 今の今までベッドに寝転がって買ったばかりの洋書を読んでいた少女はいきなり、ベッドを背もたれにフローリングの 上に座ってゲームをしていた彼氏の名前を呼んだ。 「なんだよ、跡部」 跡部と呼ばれた少女はベッドから降り宍戸の横に腰掛ける。 擦り寄ってくる跡部に宍戸は微笑みながら肩を抱いた。 「宍戸…。いつになったら俺達の子供、できるんだよ?」 …………………は? 今この子はカワイイ顔でカワイイ口でなんと言いましたか…? 「…Please say once again?」 混乱しすぎて思わず英語で尋ねる宍戸。 その言葉にむっとして答える跡部。 「だ〜か〜らっ!俺と宍戸の子供、いつできるかって聞いたんだよ!」 「………えっとなぁ、跡部…」 どう言えばいいのか分からない宍戸は片手で髪の毛を掻き掴む。 「ね〜ぇ…いつできるのぉ?」 「跡部…俺達さぁ…」 ―まだ、キスまでしかしてねーのに子供が出来るわけないだろ!? 心の中ではそう思っていても純粋すぎる彼女には少し…いや、かなり言いにくい。 とりあえず、気をとりなおして聞いてみる。 「どうしていきなり子供の事を聞きだしたんだよ?」 「………宍戸と付き合ってたら一生子供なんかつくれねーから俺に乗り換えないかって…忍足が…」 アイツかぁ!?(怒) ―あの野郎!跡部に変な事言ってんじゃねー! 胡散臭い笑顔で腹黒い性格の親友の顔が頭によぎり、今すぐ殴りに行きたい衝動にかられる。 …が、しかし今は目の前で頬を膨らませて睨みつけてくる(でもカワイイ)跡部をどうにかして宥める事が先決だった。 「だからなぁ…、跡部…。その…だなぁ〜…(汗)」 どう説明すればいいのか迷う宍戸。 曖昧な宍戸にイライラする跡部。 「えっと…その〜…」 「もぉ、いい!!宍戸なんて知らねぇ!!」 ついに痺れを切らして怒鳴り、ぷいっとそっぽを向きふてくされてしまった。 「なぁ…跡部」 「……………」 「話聞けって」 「……………」 機嫌を取り戻そうと必死に呼びかける宍戸。 しかし、跡部はよっぽどバネの曖昧な反応が気に入らなかったのかふてくされたままだ。 宍戸はどうすればいいのか途方に暮れ、深い溜息をつく。 その大きな溜息を聞き跡部は眉をひそめる。 「宍戸…」 やっと、喋ってくれた跡部に少々ホッとし、隣に座っている跡部を見る。 「宍戸は…俺との子供……欲しくねぇのか?」 よく見れば、跡部の瞳は涙で濡れている。 かろうじて無く寸前のところで我慢しているものの、その小さい肩は震え、泣くまいと必死で耐えていた。 「跡部……」 宍戸はそっと跡部の肩を抱き寄せた。 震える跡部をあまり刺激しないようそっと話かける。 「なんでそうなるんだ?」 「だって……宍戸、返事してくれないじゃねぇか」 目を伏せ、悲しそうに呟く。 「俺は別に、子供が欲しくないとは言ってねーだろ?」 「……じゃあなんで返事してくれないんだよ?」 「だってよ……」 次の瞬間、跡部は宍戸の腕に力強く抱きしめられていた。 そして、跡部の耳元で囁いた。 「だってよ…子供なんて出来たらこんな風に跡部を抱きしめられる時間が減っちまうだろ?」 「し…宍戸っ///」 宍戸の言葉に跡部は顔を真っ赤にさせる。 「子供なんかできたら世話しねーといけないだろ?跡部だってそっちばっかり構うだろうしな」 照れたように頬を掻く宍戸に跡部は満足そうに微笑むと、 「そうだな。宍戸も子供とばっかり遊んでそうだし、な?」 当分子供はいらねぇな…。 ぎゅっと抱きついてくる跡部を抱き返す。 「だな。跡部とずっと二人きりで居たい…」 このかわいい子をもう少しの間、独り占めに……。 後日談…。 「おはようさん、宍戸」 「忍足!テメェ跡部に変なこと吹き込んでんじゃねぇよ!!」 「ええやんvで、どうなったん?跡部は俺のところに来てくれへんの?」 「ハッ!誰がお前なんかに跡部を渡すかよ!!」 「残念やなぁ。…けど、跡部のことやからまた『子供が欲しい』って言い出すやろな〜」 「うっ;」 「ま、その時までに言い訳考えとかんとなぁ」 「くそっ!テメェの思通りには絶対させねぇ!!」 「あ〜、早く景ちゃん俺のところ来てくれんかなぁv」 「聞けよっ!!」 そして、必死になって言い訳を考え続ける宍戸の姿が見られましたとさ。 〜END〜 ------------------------------------------------------------------------------ ●あとがき● ついに女の子化にまで手を出してしまいました; しかも初っ端から相手は宍戸です。マイナーだなぁ; でも、宍戸…格好良いじゃないですかっv ちなみに私は跡部・宍戸・芥川の3人の幼馴染設定を推してます★ BACK |