An unforgettable day...
5月5日、GWの真っ只中。
んでもって今日は俺の誕生日。
氷帝のレギュラーの中で一番早いのが俺の誕生日。
本当は皆にお祝いして欲しいのだけれども、何せGW中でしょ?
だからさ、皆家族で遊びに行ったりとか旅行中だったりするんだよね。
それだから俺の誕生日はいっつも休み明けの6日に祝われる。
1日遅れでもしっかり祝ってくれるから文句はあんまり言えないけど…。
でもやっぱり、当日にお祝いして欲しいんだ。
特に、恋人からは…。
俺は一人、部屋のベッドの上に寝転がっている。
時刻はもう夜の8時。
家族に祝ってもらって、ケーキ食べて、プレゼント貰って…。
すごく幸せなはずなのに…でもやっぱり何処か寂しい。
跡部はGW中はイギリスに住んで居るおばあ様の家に行ってるんだって。
遠く離れた場所だし、跡部は部活で忙しい。
だから滅多に会えない。
纏まった休みがとれる夏休み、もしくはGWぐらいにしか行けないみたい。
跡部も、おばあ様が好きだから結構楽しみにしているんだよね。
…あんまり表情には出さないけど。
だから跡部には俺の誕生日を当日に、直接祝ってもらった事はない。
たまに電話とかくれてたけど…それでもやっぱり足りない。
つい2ヶ月程前、俺はずーっと秘めてきた跡部への恋心を告白した。
怖かった。
せっかく築き上げたこの関係が崩れたらどうしよう、って。
けれども跡部はくす、と笑って俺の髪を撫でてくれた。
頬を染めて…。
「俺もずっと好きだった」
その、言葉付きで。
だから今回は俺達が付き合い始めてからの初めての俺の誕生日。
「…どうせなら一緒にお祝いしたかったなぁ」
ポツンと漏らす。
しん、とした部屋に寂しく響く。
いつもならベッドに寝転がったらすぐに寝ちゃうのに今日だけは何故か寝れない。
誕生日で興奮してるの?
それとも…。
〜♪〜〜♪♪〜♪
突然、携帯からメロディが流れた。
その音に俺は慌ててベッドから飛び降りて机に置いてあった携帯の元へ走る。
だって、この音楽は…。
「っ、もしもし!?」
『よぉ、ジロー。やけに早かったな?』
電話越しに聞えてくる跡部の声。
誕生日に愛しい人の、声が聞けた。
それだけで涙が出そうだった。
「大好きな跡部からの電話だもん!待たせたら悪いCー!!」
『あぁ、そうかよ』
言葉はそっけないけど俺は知ってる。
それは、照れ隠しなんだよね。
「ところで、どうしたの?」
『…ベッドの近くのカーテン、開けてみな』
「え…?」
後ろの窓を振りかえる。
今、窓には緑色のカーテンが掛っていて…。
まさか…?
急いで俺は窓に駆け寄る。
そして、バッ、と勢い良くカーテンを開けて窓の外を見た。
そこには、こっちを見て優しい微笑を浮かべている跡部の姿があった。
右手には白い紙袋。左手には携帯電話。
『ほら、さっさと降りて来い』
電話越しに、そして…より近くに。
跡部の声を感じた。
外に飛び出して、跡部に抱きつく。
ずーっと長いこと、幼馴染をしてきたけど。
もしかして、初めて5月5日に跡部と会えたんじゃないかな?
嬉しくて嬉しくてぎゅうぎゅうと抱き締めた。
「なぁに興奮してやがる」
くすくす跡部に笑われたって気にしない。
だって、本当に俺は興奮している。
苦笑いしながら跡部は白い紙袋を俺に手渡す。
中身はちら、と見たところシンプルだけどすっごく高そうな銀の写真立て。
しかも、前に撮った俺と跡部のツーショット写真がすでに飾ってあって…。
「うわー!ありがとう、跡部!!すっごい嬉C−!!」
「気に入ったか?」
「もっちろん!ありがとーっv」
夜だというのに、俺にしては珍しいハイテンション。
だって仕方ないよね。
そして、そんな俺に跡部からのトドメの一言。
「HAPPY BIRTHDAY…ジロー」
その言葉は、今まで聞いた中でも一番のお祝いの言葉だった。
初めて過ごす、恋人同士の誕生日。
それは、とってもドキドキわくわく。
俺にとって忘れない日…。
〜END〜
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●あとがき●
こんなんだけどジロちゃんBirthday小説です。
ジロちゃん!お誕生日おめでとーー★
…あ、ジロ跡です。跡ジロじゃないっす。(今更…)
彼等は幼馴染だから忍跡みたいに跡部があんまり乙女じゃないです。(多分)
幼馴染だから馴れてるんです。

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