Jealousy










AM10:20

ビルが建ち並ぶ通りを忍足は猛スピードで走り抜けていた。

「あかんっ!もう約束の時間、20分も過ぎとるやん!?跡部、帰っとらんよなぁ〜っ!?(涙)」
泣き叫びながら一人の男…。

日曜日であるために人通りもかなり多い。

はっきり言ってものすっごく目立っている…。



―今日は久しぶりのデートやったんにっ!!なんで寝坊なんてしてもうたんや、俺!!


そう、今日は部活に生徒会に…何かと忙しすぎる跡部との久しぶりのデートの日。
なのに…。




「待っててや――――――――――ぁっ!?跡部ぇ〜〜〜ッ!!」
















それから更に5分後。

ようやく忍足は跡部の待ち合わせ場所に着いた。



えっと、噴水の近くのベンチやったな…?



キョロキョロと辺りを見渡すと…

「居ったぁ〜〜〜〜〜〜っ(感涙)!!」


―良かったぁ…待っててくれたんやな


急いで走り寄ろうとする忍足。

しかし、ふと跡部の目の前に数人の男が立っていることに気付く…。






「なぁ、暇なんだろ?」

「俺達と一緒に遊ぼうぜ」

いかにもナンパっぽい男達…。

そんな男達に囲まれ、いかにも不機嫌そうな跡部。

「だから俺は人を待ってるって言ってんだろ!?」

「え〜?だってずっと見てたけど20分以上もそこに座ってたじゃん?」

「きっとそいつも待ち合わせた事なんて忘れてるんだって!」

「そうそう。そんな奴ずっと待ってるより俺たちと遊んでたほうが絶対楽しいって!」

「なぁ、いいから一緒に来いよ!」

と、一人の男が跡部の腕をとって無理やり連れて行こうとする。

「ふざけんな!離せよっ!!」

跡部は腕を振りほどこうとする。

が…しかし、男の力は意外に強く、腕を振りほどくことができなかった。

「なぁ、どこ行く?」

「は…なせ……ッ」










「人の恋人盗らんといてほしいんやけど…?」











「忍足っ…」

いつの間にか忍足は傍まで来ていた。

そして跡部の腕を掴んでいる男を睨み付ける。

一瞬忍足の殺気ともとれる雰囲気にたじろぎ、男は跡部を掴んでいる手を離した。

その隙に忍足は跡部を男達から遠ざける。



「俺なぁ…すっごく不機嫌なんや」

にっこり笑う忍足。

しかし…目が笑っていない。相変わらず男達を睨み付けたままだ。

「べ…別に俺ら、そのコが暇なのかなって思って声かけただけで…」

「そうそう!待ち合わせしてるって知ってたら声掛けなかったし…」



―嘘やろ…。跡部が『人を待っている』って言ってたんにしつこく誘ってたやん…。



「どうでもええから、さっさと消えてくれへん?」





殺されたくなかったらなぁ…。

























「痛っ!忍足ッ、離しやがれ!!」

男達が去った後、忍足は跡部の手を取り人気のない裏通りを歩いていた。

必要以上に手を握り締められた手はジンジンと痛み始める。

「聞いてんのか!?おした……っ!?」


ドンッ


いきなり跡部は壁に押さえつけられる。

そして…





深く、熱を求めるような接吻。




「ふ…、ぅ」

いきなりの忍足の行動に訳が分からなくなる跡部。

ふと忍足の唇が離れる。




「……悪かったなぁ」

忍足は一言そう言い跡部から離れ背をむける。

「謝るなら始めからすんじゃねぇよ」

バーカ、と跡部は忍足を睨みつけた。

「……あいつらに…嫉妬しとったんや」



さっきの男達…。

馴れ馴れしく跡部に近づいて無理やり連れて行こうとして…。



「で、イライラしとって…………無理やりキスしたんや」

一人で気が立って…それを跡部にぶつけてしまって…。

最低やな、俺…。



「やっぱりお前、馬鹿だろ」

「馬鹿って…そうかも知れんけど」

跡部は、項垂れる忍足を見て小さくため息をつく。



「いつ俺が嫌だって言ったんだよ?」

「…え?」

跡部の言葉に忍足は顔を上げる。

フッと跡部は微笑む。




「嫉妬するほど…愛してくれてんだろ?」




俺はそういうの、嫌いじゃないぜ。



「跡部……っ!」

思わず忍足は跡部を抱きしめた。



「愛しとるで」



低く、耳元で囁かれた言葉は跡部の耳から身体に響き渡る。



「ッ///ほら、さっさと行くぜ…俺様を待たせた分の埋め合わせはきっちりして貰うぜ?」

不適に微笑む跡部。

「そうやな」

そっと忍足は跡部の手を握る。

「調子に乗ってんじゃねーよっ!!///」

跡部の頬が赤く染まり、忍足の手を振り解こうとする。

しかし、忍足がそれを許すわけもなく、跡部の行為は無駄に終わった。

「ええやん、たまには」





そしてそのまま二人は歩き始めた。








跡部にこんな言葉を言わせてくれるんやったら…


たまには嫉妬を表に出してみるんもええかもなぁ?









〜End〜



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●あとがき●

初忍跡小説です!
跡部は何か乙女(もどき)だし、忍足の関西弁は似非臭い…つーか似非だ!!
…もう滅茶苦茶な駄文で;;
こんな駄文でも読んでくださった方々、本当にありがとうございましたっm(_ _)m