俺がその子を見かけたときは、何とも思わなかった。

ただ違ったといえば住む次元の問題で、日々色々な所を歩いて適当にねぐらを確保してでの暮らし。

俺にしてみればたいした事じゃないけど

その子の美しさに言葉が出なかった。

 

 

首輪をもつ猫

 

 

野良として生まれ野良として今の今まで生活してきた俺は、誰にも必要とされずにいた。

逆にそれが当たり前とか考えていたし、別に深く追求などしなかった。

その日もねぐら探しをしていて、大きなゴミ捨て場へと足を運んでいた。

 

「ひくっ・・ココ何処だよ・・・」

 

先客か・・と思ったがそうでもなさそうだった。

見目美しく、見る限りに血統書付の綺麗な猫だった。

月明かりに照らされて、キラキラとつややかな毛並みは光っていた。

 

「自分・・・迷子か・・?」

 

「っ・・!イヤッ!!!! 」

 

俺が声をかけると隅のほうへと隠れてしまった。

当たり前かとは思ったし、こういう猫は一番扱い難いものだ。

犬自体見たことなさそうだ。

 

「お嬢ちゃん・・・何もせんからこっち来?何処からきたんや?」

 

ブルブルと震えながらこっちをチラチラと見るが近づく気配がない。

むやみに近づいたらまた逃げてきそうだ。

俺は別に構わないが、血統書の猫は野良にやられやすいしほっとけなかった。

 

「・・・名前は?」

 

「け・・ご・・・・」

 

けいご。と聞こえたその猫はオス猫。

世の中には珍しい事もあるのだと初めて実感したというのもつかの間、縮こまって

怯えているけいごをみれば、もう泣く寸前だった。

「ほら・・俺がお家に帰したるから・・おいで・・?」

 

そういうものの、断固として動こうとしない。

仕方がないので俺はそのままその場を立ち去ろうとした・・。

 

密かに俺の尻尾を引っ張る感触があると後ろを振り向けば泣き泣き

俺の脚にしがみ付いていた。

まだ小さく、スリスリと俺の体に体を摺り寄せている。

「行かないでくれよ・・・家に・・帰りてぇ・・・」

「最初から素直になればええやん・・・」

苦笑零しながらも、相手を落ち着かせて、今日は遅いからと一緒に夜を共に寝た。

 

ドカンの中に2人で並んで寝ているうちに俺の体に抱きつくように体を寄せて

眠るけいごを見ればしばし複雑にも幸せだと思いはじめていた。

 

 

次の朝、けいごが目を覚ましたのを見計らい、出発した。

野良友達から聞けば、有名な跡部家の飼い猫だそうだ。

きっと、物珍しい外に出かけたら、帰れなくなった・・と言ったところだろう。

可哀相だから、あえて突っ込みは入れない。

 

 

 

「よぉ・・ゆうし。可愛い子つれてんじゃん・・・?」

 

「・・・お前ら・・・・・なんのようや」

 

目の前に現れたのは、悪友だった。

今となれば別々に行動していたが、たちの悪い連中らだ。

 

「にゃっ・・!いやっ放せよ!・・!」

 

背後からまわったのか、けいごを押さえつけて気味が悪い・・したでペロペロと頬を舐めている。

 

「けいごに手ぇだしたら・・ただじゃすまないで・・!」

 

「イテッ!!」

 

けいごを押さえる奴の体を噛み付けば、乱暴だと思ったが、けいごを押し飛ばした。

 

「けいご、はよ!安全な所に逃げ!いや、このままその道をまっすぐ!

そしたら大きな家が見えるはずや!そこが自分の家や!!!!捕まらないよう、はよにげ!」

 

こんな戦い。

キレイすぎる貴方に見せるわけには行かない。

 

ね?俺にどうしてついてきてくれたか分からない。

けど俺は本当に汚い奴なんだ。

 

今までコイツらと一緒に行動してたんだ・・・。

「何してん!はよいけ!!!!」

 

「っ・・・!・・・」

 

トテトテと足音が遠くなる音がする。

無事に逃げ切れる事を願うほかなかった。

最後に独りにしてしまった。

 

あの子に非がないのであれば、このまま逃げ切れる。

 

「あの子に手ぇだしたらほんまに俺がキレるで・・」

 

 

 

***

あれから、俺はアイツらを上手くまいて逃げ切った。

流石に増えていく連中らに1人で相手するのは難しかった。

頼りないような情けない顔を水溜りの鏡で覗きながら俺は苦笑した。

 

あのあとどうなったのだろう。

 

きっともう家に帰れたのだろうか。

 

 

一度行ってみよう。

 

「・・・大きいなぁ・・どんだけでかいんやろ」

 

けいごの家は空の如く大きかった。

 

首が疲れるほどでかくて、綺麗な家だ。

家というよりは屋敷。

 

 

「・・・ぁ・・・」

 

「ん・・??」

 

背後をみればけいごの姿。

 

まだ家に帰っていないのだろうか。

 

「けいご・・なんで・・・」

 

「お前を・・・」

 

そうとう迷ったのだろう。

体が更に泥やホコリで汚れてしまっていた。

軽くしたで体を舐めて綺麗にしてやれば、嬉しそうに擦り寄ってくる。

 

俺が猫だったらな・・とか馬鹿な考えをしてしまう。

 

なんでこんなにもこの猫に思い入れをしてしまうんだろうな・・

 

「お前・・怪我してる・・・」

 

傷口を舐めるけいごをみるのはあまりにも俺にとって、心痛かった。

 

「はよ・・おかえり・・?みんな心配している」

 

「お前は・・?お前も一緒にきてくれるだろ・・・?」

 

一緒に?

 

これだからペットの猫は好かない・・。

何でもいう事は聞ける。

そう思ってしまうのだろう。

 

所詮、ねこといぬ。

 

野良とご主人付のペット。

 

まったく正反対に生きている人間、一緒に暮らせるわけがないんだ。

 

「ごめんな・・・俺にはソッチの生活は、似合わへんねん」

 

汚い生活の方が俺はあってる。

毎日の自由の暮らしとゴミ箱漁り。

それだけで・・・・

 

「イヤだ・・なぁ・・一緒に暮らそうぜ?主人に言えば、きっと・・一緒に・・・」

 

それからの質問には、首を横に振るしかなかった。

 

ただ嬉しかった。

 

俺を気にかけてくれるけいごが・・好きでたまらなかった。

 

「・・・!な、何すんねん!!」

 

俺の目に飛び込んできたもの。それは、首輪を自分で外してドブに捨てるけいごの姿。

 

「お前が行かないなら、俺がお前のところにいく・・それで文句ないだろ?」

 

「・・・厳しいんやで・・?野良も・・・」

 

「平気だ。お前が一緒なら・・・」

 

そして、暫く、屋敷から離れた所で2人一緒に寄り添っていた。

 

猫であっても俺が犬であっても、貴方を守れる。

そう誓った、星が降り注ぐ、丘の上。

 

今日も一緒に、自由気ままに風と共に生きています。

 

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大変お待たせ致しました!やっとできあがりましたが、かなり話しが崩れているようにも思います;

本当にすみませんとしかいえませんが、こんなんでよければ貰ってやってください。

キリリク有難う御座いました!!これからもよろしくお願いします


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「蒼穹の隠れ家」の管理人・音波ねこ様より頂きましたv
犬忍足×猫跡部という分けの分からないリクだったのに…こんなに素晴らしいお話に変えていただきましたv
本当私は幸せ者です!
UPするのが遅くなってすみません…。
本当にありがとうございました!!