Twins
























「それじゃあ、留守番よろしくね」


今日から1週間、両親はヨーロッパにある支店の社員に会いに行くらしい。

そこまでは良いのだが…。




「何も息子の誕生日に行く事ないだろ…」




今日は亮の誕生日。

まさか亮自身、この歳で一人暮しの独身男性のような誕生日を過ごすはめになろうとは思ってもみなかった。

テーブルの上には大きなバースディケーキ。

亮はあまり甘いものが好き出はない。

この家族で甘いものが好きなのといえば母ともう一人…。





15年前の今日、一緒に生まれた双子の弟である淳。





しかし淳は今、聖ルドルフ学院にいる。

亮は淳がルドルフに行くと言い出したとき、必死で止めさせようとした。

が、淳の意志は強く、結局亮の方が根負けしてしまったのだ。



































亮はなんとなく淳がこの家を出て行った頃を思いだし、溜息をついた。



―バネやいっちゃんとか呼ぼうかな…。



一人では絶対に食べきれないケーキを見つめながら亮はケータイを手に取った。








ピンポーン








突然の機械音に亮は少し肩を揺らす。

ふと時計を見てみると夜の7時。

それほど遅いとは言えないが晩秋の頃には辺りはもう真っ暗になっている。



―誰だろう…?



考えを巡らせながら廊下を歩き、ドアノブに手を掛そっと扉を開いて…


「どちら様で………っ!?」








瞬間、ドアの向こうに居た人に抱き付かれた。


亮の肩に顔をうずくめ、両手を背中にまわす。

サラサラと風に流れる黒い髪。

その髪が流れてあらわになった細い首…透き通る様に白い肌が見える…。



亮にはこれが誰なのか、瞬時にわかった。










「淳…?」

「当たり」

良く分ったね?

くすくす笑いながら顔をあげる。

同じ造りの顔。

同じ色の瞳………視線が絡む。



「なんでここに…?」

驚きを隠せない亮に淳は…。

「明日はルドルフはテスト前の休みなんだ…。本当は寮の方で試験勉強してようかと思ったんだけど、母さんから電
話が来て、今日亮が家に一人でいるって聞いたから…」

「俺の為に帰って来てくれたの?」

淳はその問い掛けには答えず

「とりあえず家の中に入れてよ…。ここじゃ寒いでしょ」

そう言いながら家の中に入って行く。

慌ててその後を追う亮。

























「あ、やっぱり母さんケーキ買っといてくれたんだ」

家の中にはいって真っ先に向ったリビング。

テーブルの上のケーキの箱を見て嬉しそうにいう淳。

「ここの店のケーキおいしんだよね」

「……まさかそのケーキが目的じゃないよね?」

「否定はしないよ」

その言葉を聞いてがっかりする。



―俺の為に帰って来てくれたと思ってたのに…。



「それからもう1つ……」







―亮に会いに来たんだよ







「くすっ…亮、変な顔」

「うるさい…///」

不意を付かれて言われた言葉に亮はおもいっきり面食らった。

赤くなった顔を手でおさえる。

「本当はケーキは二の次。亮と一緒に今日という日を過ごしたかったんだ…」

ふわりと微笑む淳。

亮はそっと淳を抱きしめる。








「淳……愛してる…」










耳元でそっと囁かれた言葉に今度は淳の方が顔を真っ赤にさせた。

「淳カワイ―――v」

「うるさいよ…///」

先ほどと立場が逆転してしまっている事に気が付く。



―やっぱり亮にはかなわないや…






「HAPPY BIRTHDAY………淳…」「HAPPY BIRTHDAY………亮…」













重なった言葉は二人しかいない部屋に心地よく響き渡る。




神様………

僕達を双子にしてくれてありがとう




たとえ離れ離れでも



想いはいつも通じているから……





















〜終〜



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●あとがき●

木更津双子お誕生日おめでとう★
…って2日遅れですね;
確か二人の誕生日は…20日だったはず。
遅れてごめんよ、淳くん…。(亮は?)
実は2年ほど前に書いたもののリメイク(?)版だったり;(死)